有田焼の歴史の中、どうして「波佐見焼」が知られるように?
2000年頃から一躍人気の磁器として知られるようになった波佐見焼ですが、有田焼とは長く歴史をともにしていました。
有田焼と波佐見焼は発祥の頃である16世紀から、ほぼ同じ有田焼として扱われていました。それが21世紀はじめには完全に別の磁器として知られることに。なぜそのようなことになったのでしょうか?
隣接した産地と甲乙つけがたい品質の磁器
有田焼が生まれたのは今の佐賀県有田町です。有田の地に窯が作られ、日本で初めての磁器が誕生しました。ほぼ時を同じくして、今の長崎県波佐見町にも窯と磁器が誕生します。
同時期に誕生した上、有田町と波佐見町は隣接した立地でした。同じ工法で生み出される磁器はどちらも素晴らしく、甲乙つけがたいものでした。そのうちどちらも「有田焼」と呼ばれるようになったのです。
道を分けた産地表示の厳格化
有田焼と波佐見焼はそれから長く「有田焼」として歴史を積み重ねてきましたが、21世紀をむかえ、産地表示の厳格化が求められるようになりました。
その流れを受け、産地が波佐見町である磁器を「波佐見焼」と称するようになり、「有田焼」と袂を分かつことになったのです。
何とも味気ない顛末ではありますが、「波佐見焼」が広く知られる好機にもなりました。今では華やかな有田焼とは一線を画すシンプル・モダンな磁器として、幅広い世代に受け入れられています。
ただ、もともと有田焼と波佐見焼には特徴に違いがありました。工法は同じでも、有田焼は上流階級への献上物として扱われるほど高級路線が多かったことに対し、波佐見焼は手軽に購入できる庶民の器として地域で親しまれていたのです。
今でもそれぞれの特徴を活かし、有田焼ならでは、波佐見焼ならではの磁器が生み出されています。
互いの存在が互いの歴史に
有田焼も波佐見焼も長い歴史と伝統を持っています。背中合わせ、あるいは手を取り合うように重ねてきた歴史と言っても良いでしょう。
片方の歴史を知ることは、もう片方の歴史に触れることにも繋がります。もしも焼き物の歴史に触れる時間があったら、ぜひ有田焼と波佐見焼について調べてみてください。
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